髪結いの亭主

パトリス・ルコント監督作品(1990フランス映画)

映画は監督の作品、演劇は役者の作品だと思ってます。

なのでこの作品は主人公の目線で物語が描かれていて、同時に監督目線でもあるんだと思いました。

女性を見る眼差しが優しくて美しい。

官能的表現もけっこうあって、それが美しい。

エロいという俗っぽい言葉がちょっと間違ってるように思うほど、その表現が美しく感じます。

ちなみにこの監督で「イヴォンヌの香り」という作品、こんなにも官能的表現が多いと思わなくて、「この監督の作品面白いよ!」と言って誘った友人と観た後、少し気まずくなった記憶があります・・

その映画もエロいけど美しい・・・

この監督はコメディ作品もけっこうあって、それもとっても面白いです。

ストーリー

子どもの頃に思い描いた憧れ、

もしも憧れのあの人と、こんなことをして、こんな生活ができたらな、って誰もが抱く妄想が、映画になってる感じでしょうか・・

少し非現実的・・

美容師の女性と結婚するのが夢だった主人公。

その女性とめぐり合い結婚。

働く妻の横に、ただじっと座って美しい妻を見つめている夫。

しかし突然、客のいる前でアラビアンな曲を流し、奇妙なダンスをして場を驚かせる・・

妻はニコニコ笑ってただそれを見つめる・・

わけがわからない感じですが、そんな感じなんです・・

離れた見方をすれば、妻のヒモとなって生活し、日中も妻のそばを離れないちょっとヤバイ夫?となるんだけど・・そんな解釈がとっても野暮で、

理屈で見るとおかしいんだけど、あの空気感がなんともいえない美しさを感じるのです。

音楽は「ピアノレッスン」で有名なマイケル・ナイマン。

あまり音楽は印象に残りませんでした。

ちなみに「ピアノレッスン」もとても美しくて、曲も素晴らしくて、大好きな映画のひとつです。

ラストは一転

客の髪を洗っている妻の後ろで夫が・・・・

そのシーンがエロいんだけど、エロだけじゃなくとても美しさも感じます・・

ラストが衝撃。

今まで穏やかで、幸せな日々の流れから一転・・

愛していた妻が突然、

「不幸になる前に死ぬ・・・」

とても切なくて、繊細で、好きな映画です・・。

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