又吉直樹の小説です。
寒くなった朝、ベランダに出たら紫色の朝顔が咲いていて、最後の力を振り絞って根性で咲いているように見えて朝から感動する。
真夏の花のはずのハイビスカスも東京育ちのせいか今の方が生き生きと咲いていて、そのハイビスカスの花に蜜を求めて蝶なのか蛾なのか見分けがつかないグレーの蝶もどきが花に入って蜜を吸っていて、その邪魔をしないように洗濯物を干す。
足元には天寿を全うしたこがね虫がお腹を向けて転がっていた。
この姿を見て、そういえばMacのマウスはもう充電されたかな、と思い出した。
そのMacのマウス、なぜ裏側充電なんだろうと前から疑問。
そして充電中何もできない。
スマートなコードレスマウスが充電となるとさっきの裏返ったこがね虫のようになる。
非効率な設計といい、スティーブ・ジョブズが見たらどう思うだろう・・
何もできないので又吉直樹の小説「人間」の続きを読むことにした。
この本はなかなか面白い。
この本も面白いという感想でしょうか。
芸人で小説書いてヒットした人物が、ある評論家から本についての批判記事を書かれたことについて何ページにもわたって反論してる箇所があり、これはきっと登場人物と同じ境遇の又吉自身の本音に違いないと思わせる。
溢れ出るように反論が次々と書かれていて、その説得力のある指摘に読んでる方も痛快さを感じる。そんな怒りの反論が思った以上に何ページも続いていて、いつまで反論攻撃するんだろうかとだんだんその執拗さが恐ろしく感じられるところが何とも面白い。
小説の中に出てくる登場人物と芸人そして作家でもある又吉自身の事が重なって、文中のセリフがとてもリアルに感じられて面白いのです。
3ヶ月くらい前からダラダラ読んでるこの小説。
マウス充電のおかげでやっと最後まで読めました。
いい小説た。