歩いても 歩いても

2008年公開

監督:是枝裕和

阿部寛、夏川結衣、樹木希林、原田芳雄、YOU

(アマプラ視聴)

是枝監督の作品らしく、この作品も日常のやりとりがとてもリアル。

お盆に帰省する子どもたちのために料理の支度をする母親(樹木希林)と娘(YOU)とのやりとりが面白い。

映画で作っていたとうもろこしの天ぷらがとても美味しそうで、さっそくやってみたらすっごく美味しかった。家族にも好評。

これは子どもウケにもいい。

あと豚の角煮ね。

クツクツと煮込んでいる感じが美味しそう。

かき揚げ風のとうもろこしの天ぷら

樹木希林のチョウのシーン泣けた。

命が助かった男性をお盆に呼ぶ気持ち、辛い。でもわかる。でも辛い。わかる・・・

ドラマや映画で共演の多い阿部寛と夏川結衣のコンビがこの映画でも一緒で、またまた良かった。

たまたまアマプラで見た、だいぶ前のドラマ、阿部寛主演「結婚できない男」でもこの二人がコンビで面白かった。今頃面白さを実感してるという。

私の中では、阿部寛の出ている作品にハズレがない。

夏川結衣も爽やかで落ち着いた感じでとてもいい。

タイトルの「歩いても 歩いても」がなんかね・・妙に頷く。

映画に出てくるとうもろこしの天ぷら、うなぎ、ちょうちょ、セミの声、お墓参り・・

日本の夏だなぁ。

オン・ザ・ミルキーロード

2017年日本公開

監督 エミール・クストリッツァ

出演 エミール・クストリッツァ、モニカ・ベルッチ

この作品は先日グループ展をしたフリュウギャラリーのオーナーさんから教えてもらったおすすめ監督映画。

旧ユーゴスラビア出身の監督

出身の影響があるのか、内戦が舞台。

血の溜まったバスタブにガチョウがジャブジャブ入って虫がブンブン飛び回るというカオス。

かと思えばファンタジー要素もあって感情が追いつかない。

自然の描写が美しい。

そこに戦争の残酷さも入って、何と言うか・・戦争が日常になってる生活様相。

「時計が噛みついた!」

前半の時計を直すシーンは笑った。

出てくる動物の描写がリアルでかわいい。

その動物がさりげなく主人公の味方になっているところがほっとする。

白い蝶やハチも。

ヘビがですね、いいんですよ。

さらっと残酷なシーンが出てくるからギョッとするけど、その捉え方が日常の流れのひとつのような描写でそれはそれで驚く。ハリウッド映画とは違う衝撃。

ラストシーンは忘れられないシーンとなりそう。

愛がなんだ

2019年公開

原作 角田光代

監督 今井力哉

岸井ゆきの 成田凌 深川麻衣 若葉竜也 江口のりこ

(アマプラ鑑賞)

角田光代作品にハズレがない。

小説も面白いし。

この映画面白かった。

シュールな恋愛話。

役者もみんな良かった。

それぞれのおバカっぷりが見事。

すみれ役の江口のりこのセリフ

「・・・結局自分大好き・・なの。デートしててね、お腹空いたとするじゃん。お腹空いたーって言うと、俺は空いてねぇって言うわけ。逆の時は腹減ったーって言ってこっちの話も聞かないでずんずん店に入っちゃうの」

笑った。

あるある話です。

セリフなの?アドリブ?と思わせるような今時の若い子の言葉のやりとりも面白い。(中高年には新鮮)

みんな良かったけど特に若葉竜也良かった。(この役者知らなかった)

がつんと言えない優しすぎる性格、情けない表情・・

調べたら大衆演劇出身で1歳3ヶ月で初舞台らしい。

キャリア長い。

恋は5:5にはならん。

だからややこしい。

それぞれの役柄がほんとに面白い作品。

ブラック・クランズマン

だいぶお休みしていたこのブログ。

3ヶ月ぶりにしれっと更新。体の調子が悪かったわけではありません。休んでいたのにその間このサイトに訪れてきてくれた方が意外にも多くて感謝です。これからも細々と書いていこうと思っています。

2018年公開

監督:スパイク・リー

ジョン・デヴィット・ワシントン(デンゼル・ワシントンの長男)

アダム・ドライバー

アマプラで視聴。(最近は映画館に行ってないのでもっぱらアマプラです。)

実話がもとらしい。

人種差別の話。

映画にも出てくるKKKという白人至上主義の秘密結社が今なおあるらしい。

黒人だの白人だのユダヤだの・・

調べたらWikiに出ていた。

「白人至上主義団体」とされるが、正確には北方人種を至上とし(ノルディック・イデオロギーという)、主に黒人、アジア人、近年においてはヒスパニックなどの他の人種の市民権に対し異を唱え、同様に、カトリックや、同性愛者の権利運動やフェミニズムなどに対しても反対の立場を取っている。マニフェスト・ディストニーを掲げ、プロテスタントのアングロ・サクソン(WASP)などの北方系の白人のみがアダムの子孫であり、唯一魂を持つ、神による選ばれし民として、他の人種から優先され隔離されるべきである、と主張する。

トランプが今でも支持している人が多いということは、このような考えの人が多いということ。

恐ろしい。

しかし、悲しいけど日本でもある。

自分もある??

思い出すことがある。

子どもが小学生の頃、クラスに何人か外国籍の子がいてその中に黒人のハーフの子もいた。とてもかわいい子で活発でクラスの子とよく外で遊んでいた。学校の廊下に子どもたちが描いた絵が貼り出されていて、その子の描いた家族の顔の色がみんな白かった。

友達と普通に仲良くしているように見えても、どこかで違和感を感じ、悲しい思いをしているのかもしれない思った。

なんとも言えない気持ちで苦しくなった。

そんな事をふと思い出した。

最後のシーンは監督の怒りが伝わる。

そのシーン以外は、重くならずちょっとコミカルにしてるところがいい。

しかし最後の結末、あの仕打ちは本当なの?ともう一度聞きたくなる。

世界は理不尽だらけ。

アダム・ドライバーのクールさ、とてもカッコいい。