日日是好日

大森立嗣 監督

黒木華、樹木希林

2018年公開。

にちにちこれこうじつ

と読むらしい。

意味は、毎日毎日が素晴らしい。という禅語だと。

原作著者には、

「雨の日は雨を聴く。雪の日は雪を見る。夏には暑さを、冬には身の切れるような寒さを味わう。どんな日もその日を思う存分に味わう。」

雑念を払って目の前にあることを感じることが豊かになると。

なるほど・・自分を振り返り行動を恥じた。

朝の忙しい時間帯の自分の朝食はキッチンで立ち食いしながら次の支度をする。

まず食というものに向き合ってない。

映画はお茶を通じて一人の女性が成長していく話。

「お茶はまず形から。先に形を作っておいて、後から心が入るもの」

(樹木希林のセリフ)

お茶の習い事

こんな私でもだいぶ昔、裏千家のお茶を一年間だけ習ったことがある。(ちなみに映画は表千家)

きっかけは当時演劇スタッフの仕事をしていた頃、扇風機のスイッチを足でつけたり切ったりしていてとうとう注意された。

時に歌舞伎関係の人たちとも一緒に仕事することがありいろいろしきたりがある。その時にこのお行儀の悪さが露呈しないためにもお茶でも習っておこうと思ったのがきっかけ。

いざ習ってみると、立ち居振る舞い、作法の形、決まり事が多すぎてとても覚えられない。

歩く一歩一歩もすり足、半畳を三歩、畳の縁は踏まない等、決まりがあって考えながら動くとロボットのようになる。

いったいなんの意味があるの・・

柄杓での手の洗い方、口のゆすぎ方、ふすまの開け方、扇子を前に置いて床の間の掛物を見る、その前後に一礼する・・等々。

動き方ひとつひとつ決まりがあって目が回る。

足は痛いし緊張するし、何度もやめようと思った。

究極のおもてなしの形

しかし習っていくうちにひとつひとつの動きに意味があるということが分かる。これは究極のおもてなしスタイル。

そして究極に無駄のない動きなのです。

そしてあの独特の緊張感や空気感に馴染むことで普段の生活も落ち着いて物事を考えることができ、いちいち一喜一憂しなくなる。

これが不思議。

やはり禅の効果でしょうか。

和室に入る前にまず襖を少しだけ開けるのは、お客に入りますよ、ということをお知らせするため。

そしておもてなしを受けた側、お茶を飲んだ後ズズっと音を立てるのは一滴も余すところなく全て美味しくいただきましたということを伝える意味。

招いた側のお客様に対する気持ちと、そのおもてなしを受けた側の受け方。

とにかく形全て無駄がなく相手を想う究極の振る舞いの形。

たった一年間習っただけで得たものはとても大きかった。

しかし!

あれから何十年も経った今、また扇風機のスイッチを足で・・

この映画と出会って再びお茶の精神を思い出したのも偶然だけど必然的な流れだったような気がします。

「日日是好日」

どんな日もその日を存分に味わう。

目の前にあることを感じる。

忘れないようにしたい。

ミッドナイト・イン・パリ

peujeot (プジョー)

来週の日曜日は父の日。

日頃の感謝の気持ちをどうやって伝えようかと考え中。

先月の母の日も、何もいらないと言っているのに家族が色々と気を遣ってくれた。

「プレミアムビールが1本しかなかったから」と350mlのビールを1本とTシャツをいただいた。

ありがとう、ありがとう。

せっかくだからその日の夕食時、そのビールでも飲もうかと。

1本とはいえ私だけ飲むのは悪いと思い「少し飲む?」と一応聞いてみた。すると、

「飲もうかな」

えっ!

そして持ってきたグラスが

デカい!

試飲ほどのビールを大事に飲んだ。

もっとプレミアムが飲みたい!

酔いもしないのでその後の家事も難なくこなせる。尚且つプレミアムが美味しく感じる絶妙な量。

それが全て計算だったとすれば神レベルの演出。

今度の父の日はハードルが高い。

ミッドナイト・イン・パリ

監督:ウッディ・アレン

オーウェン・ウィルソン、キャシー・ベイツ

エイドリアン・ブロディー

映像の中のパリの街がとってもきれい。

どのシーンも絵になる。

タイムスリップしてピカソ、ダリ、ロートレック・・に出会うシーンは似ている俳優が演じているので一瞬錯覚して感動します。

大人のファンタジーでしょうか。

終始穏やかに楽しく観れる作品で面白かった。

パリ好きにはたまらない作品だと思います。

人物画の練習

最近また人物画は難しいと感じる今日この頃。

恥をさらしてちょっと公開してみます。

映画に出てくるピカソの愛人、アドリアナがきれいだったのでこの美しさを描いてみたくなりました。

描いてからしばらく置く。(時間を置けば置くほど俯瞰して絵を見れるので)

全然良くない!!

もう泣けてくる・・😭

最初は素直に美しさを表現したいと思って描いたけど。

やっぱり女性の美はなかなか表現出来ないので、

もうやめた!

なるべくフラットな気持ちで描いてみることにする。

そしてもともとデッサンが出来ないのに上手く描こうとしているところに無理があると気付く。手もおかしい。

自分の得意なもの、苦手を知っておくことが大事だと改めて思った。

ちなみに最初に載せたプジョーの絵は上手く描こうとは初めから思ってない。というか上手く(リアル)は描けない。

見た形をただ追っていく。

あとは自分の描きたい部分を強調したり、バランスを見て好きに料理した。

今のところ、これでOKだと思っている。

そして人物に戻ってもう一度書き直す(色をフルカラーにしてみた)

同じモチーフを2度描くのは好きじゃないけど今回は練習なのでやってみる。

2度目だとリラックスして描ける。手も慣れる。

絵を描く前に1枚絵を描いてから本番の絵を描くという話をたまに聞くけど、こういうことかと納得した。

今のところ最初の絵よりはまだいいと思っている。

重さのある絵は描けないのでそこは狙ってない。

ま、こんなもんか。

しかし数時間置いてから見てみるとダメなところが見えた。

フォルムを直したい。

体重のかけ方は1度目の絵の方が良かった。

あと手の置き方がやっぱりおかしい。

フォトショップのスタンプを使って少し直す。(手は直せないのでそのまま)

ぱっと見はあまり変わってないけどワンピースの下部分を直した。そして人物が中心より少し左になるように右側を広げてみた。(んー、中心のままでもよかったかもしれない・・)

自分の中ではさっきよりはまぁ、納得。

これでいっぱいいっぱいです。

以上終わり。

この絵を1ヶ月くらいして再び見たらどう思うかが楽しみ。

こうして言語化すると頭が整理できていい。

たまに考察ブログもいいかもしれない。

恥ずかしいけど。

タクシー運転手 約束は海を越えて

ソン・ガンホ(似てない・・)

2017年 韓国映画

日本公開は2018年 

チャン・フン監督 

ソン・ガンホ、トーマス・クレッチマン、ユ・へジン

臨場感があって最初から最後まで見入ってしまいました。

素晴らしい作品。

最近の韓国映画が話題になった「パラサイト」。私的には上回る面白さでした。

1980年の光州事件、実話を基に作られた作品

光州で民主化運動があった事件。

光州事件とは具体的にどんな出来事だったのか恥ずかしながら今ごろネットで調べたくらいです。

私が小学生で、カラスの勝手でしょーって歌ってた頃、ヒゲダンスしながら友だちと教室を回ってた頃、絵具の水入れをブンブン回してた頃・・

その頃に隣国でこんな出来事があったのかと思うと、なんとも言えない気持ちになる。

そしてあれから40年経って、たまたまアマゾンプライムで観た作品でこの事件を知り、今頃恐ろしさを感じているこのズレ!自分の無知が情けない!

ジャーナリスト

そういえば80年代は中国でもあの民主化運動があった。

この映画のシーンのような惨状があったのかと思うと改めて言葉を失う。

ちなみにこの映画、中国では未だに公開されていない。ネットで検索もできないらしい。・・だろうね、民主化運動だから。しかし怖い。

合わせて思い出すのが10年くらい前、ミャンマーで民主化を求める反政府デモで取材中の日本人記者が至近距離から軍に撃たれて亡くなった事件。

ジャーナリストは常に命の危険と隣り合わせで、それを覚悟で、惨状を世界に知らしめるために使命感を持って取材する。

少し前、中東で拘束された日本人記者も帰国後、多額の身代金を払ったからと大バッシングがあった。その頃流行った言葉が自己責任。

無駄な税金使ったとバッシングをする。しかしそのジャーナリストの情報で私たちは世界で起こっている現実を初めて知るわけで。

気になるのは、今の香港もこの映画のようになりつつあるのが怖い。

切に平和を祈りたい。

しかし、重くない映画

怖い、怖いと連発しましたが、全く重くなくエンタメ性が強くて前半はコメディー要素が強い。

笑える要素、明るい要素がたくさんあるからこそ後半の悲惨さがより伝わる。

その光州の実情を取材するためにソウルからタクシーで向かったドイツ記者と運転手の話なのです。

タクシー運転手役、ソン・ガンホが素晴らしい

パラサイトでも話題になった俳優。

最初はお金のためだけで光州行きを引き受けたタクシー運転手が、だんだんドイツの記者と共に使命感を感じていく様子が見どころ。

後半は涙が止まらなかった。

泣いて目を腫らした私の顔を見て家族が「昨日のラーメンちょっとしょっぱかったよね」って言ったので、泣いたと言うのは恥ずかしく「そうだね」って返した。

人質となった大学生が自分に銃を向けられながらも、

「早く逃げてー!世界に真実を伝えて!」と叫んだのが忘れられない。

後半、政府軍の追手を光州のタクシー仲間たちが命をかけて記者の乗ったタクシーを守るカーチェイスシーンはハラハラ、ドキドキ、涙は出るわで自分の感情が忙しい。

とても素晴らしい映画でした。

運び屋

クリント・イーストウッド主演、監督作品

日本では2019年に公開された映画。

実話がもとになってるらしい。

慎重なベテランドライバーを探してる。走るだけで大金が手に入る仕事がある、と声をかけられ受けてしまう。

タイトル通り麻薬の運び屋となる。

貯金ゼロだったあの頃

そういえば20代の会社員時代、お給料日まであと1週間って時にお財布に千円しかない時があってかなり焦ったことがある。貯金もなし。

それからは会社へお弁当持参で。

その頃やたらと道の隅を無意識にキョロキョロして、どっかに小銭でも落ちてないか、誰か私にお金くれないか・・だいぶ切羽詰まってました。

乞食根性丸出し、心が卑しくなってる自分にハッとした・・・自分ヤバい。

この映画みたいに、こんな状況で割りのいい仕事?持ちかけられたらどうなっていたのかと考えるとちょっと怖い。

その時、金銭に困って犯罪を犯す人の気持ちが少しわかった気がした。

目先のことしか見えなくなる余裕のなさ。視界の狭さ。

客観的なんていう想像力は全くなし。

きっときっかけはこんな思いから始まるんだと。

この映画でも困っているときに魔の手が現れる。

親しい人からでも、おいしい話を持ちかけられた時、客観的に物事をみられなくなるって怖い事だと思いました。

この映画で面白いのは

おじいさんがマフィアの指示通りに行動しないとこ。

マフィアの怖さを理解していない。

途中パンクして困ってる家族を助けたり、身内の葬式行っちゃったりで、マフィアたちも混乱して苛立ちはじめる。

同時にマフィアの秘密情報を入手して張り込んでる警察も予定と違うことに混乱する。

ここが面白いとこで。

大好きだったアンディー・ガルシア

マフィアのボス役で出演しているのが後でわかってびっくり。

サングラスしてたから全く気づかなかった。

映画「アンタッチャブル」で階段からベビーカーが転がっていくのを足で止める姿に一目惚れし、以来テレビから撮影した写真を手帳に挟んで持っていたほど好きだった。

YOU TUBEでこの映画のインタビュー動画、今も変わらずカッコいい。

泣いた

長年真面目に働いていたのに、ふとしたきっかけで犯罪に手を染めていく様子は観ていて辛い。ラストは泣いた。

そしてこの作品、クリント・イーストウッド89才で主演と監督!

素晴らしい。

作品もとても面白かった。

映画評論家、町田氏との取材話

会場まで自分で運転してきたイーストウッドに、

町田氏「運転免許返納した方がいいのでは」

イーストウッド「うるせー、危険な運転をするのは若い奴もいる、年齢は関係ない」

と言ったそう・・

89才で「運び屋」主演と監督ができるんだから相当な体力の持ち主。

でも運転免許は返納した方がいいね。

ではまた!

GUCCIのサングラスがカッコ良かったので描いてみた。

スマホを落としただけなのに

一応、北川景子を描いたのです

2018年公開映画

中田秀夫 監督

北川景子 田中圭 成田凌 千葉雄大

男子高校生のおすすめ

TSUTAYAで高校生くらいの男の子が一緒にいた友人に「これめっちゃ面白い!」って言ってたのをそばで聞いて、どれどれと、それまで全く興味なかった作品だったけどまぁ、借りてみた。

スマホをタクシーに忘れた男、それを拾った男・・それをきっかけにいろんな事件に巻き込まれてしまう。

今の時代だったらあってもおかしくないだろうな、と思う出来事。

千葉雄大のもやしっぷり刑事がなかなか良かった。

ラストは驚く展開もあって、おー、そうだったのか・・なんて思ってなかなか深い。

そしてなんといっても北川景子の美しさ。

惚れ惚れします。

ところで、

犯人は誰もいない閉園してる遊園地のメリーゴーランドを勝手に動かせているのはなぜ?

そして北川景子、落としたスマホを取りに行くのに見ず知らずの男性の指定したところへ一人でホイホイ取りに行く無防備さは危険。ましてやあの美貌。

つい突っ込みを入れてしまうのが私の悪い癖。ごめんね、おすすめしてた男子高校生・・

ま、そもそも私に勧めてたわけじゃないけど・・

タイトルに「スマホ」って・・

「スマホ」って名前が入ってるところにちょっと軽さを感じるというか・・(私だけか)

昔の歌で「ポケベルが鳴らなくて」っていうドラマの主題歌が流行った時あったけど、(懐かしい)あの時も個人的には違和感を少し感じていた。

「ポケベル」って名前が入っていたとこに・・

なんというか、その当時流行ってたものの名前を付けるとどこか軽くなるというか・・うまく言えないけど。

それでちょっと考えてみた。

最近の(でもないけど)ワードを入れてミステリーっぽいタイトルを。

「ラインが既読にならなくて」

「フォローをはずしただけなのに」

「ルンバは見た」(←掃除ロボ)

語尾パクリました。

身近なツールからある日とんでもない事に発展しそうな、でもタイトルがどこか軽いっていう・・

それで、何が言いたかったのかわからなくなりました・・

そうそう、タイトルだけ見るとあまり興味をそそらなかったけど、(男子高校生のおかげで)観てみたら面白かったってことが言いたかった・・

男子高校生、面白かったよ!

パート2も気になる。

ありがとー!

どですかでん

屋根瓦が立ち並ぶ海辺の町を描きました。

絵画的な黒澤作品(初カラー)

1970年の黒澤明監督作品。

頭師佳孝、菅井きん、伴淳三郎、田中邦衛、村松達雄、奈良岡朋子

昔の映画のエンドロールは(映画の始まりだけど)手書きっぽい文字もいい。
しかしすごい名前ばかり

黒澤映画初カラーらしい。

この映画、色使いが絵画的、そして登場人物が色分けしていて面白かった。

田中邦衛の家の中も服の色も赤、もう一人、井川比佐志は黄。物乞いの父子のシーンになると濃紺ブルーといった感じで。

やっくんブルー、ふっくんイエロー、もっくんレッドみたいな。(懐かしい)

左は田中邦衛の奥さん役。右は井川比佐志。たまに夫婦交換する。

wikiには

黒澤自身の手による、画家のマルク・シャガール風の、死んだ乞食の子供が天に昇っていく絵コンテが描かれている。と。

やっぱりアート作品から着想してた。

面白い。

山本周五郎 原作

主役が誰と決まっているわけじゃなく、それぞれ登場人物みんなが主役。

原作が山本周五郎「季節のない街」だとか。

山本周五郎の小説も登場人物それぞれが主役なので(私が読んだものは)なるほど、と納得でした。

ハッピーエンドがあるわけでもなく、ものすごい悲劇があるわけでもないけど淡々と日々過ごす変な人たちの物語でしょうか・・

とてもシュールな世界観です。

懐かしい俳優

昔の映画を観る楽しみのひとつは懐かしい俳優に出会える事。

最初に書いた俳優以外に、三波伸介、園佳也子、ジェリー藤尾・・・いたいた!かすかな記憶が蘇る。

懐かしい〜

「男はつらいよ」の二代目おいちゃん役、松村達雄も出演していて、あの癒されるニコニコした優しい顔、そして優しい声のトーン、そんなイメージが強いけど、この映画の役は卑劣でどうしようもないヒモ男役でちょっと戸惑いました。

あのおいちゃんが・・・衝撃です。

松村達雄の役がヤバい。昼間から飲んだくれで姪を働かせて挙句には・・・

黒澤映画って全作見てるわけじゃないけどとても力強く、演出も大胆で面白い。

世界にうけるわけだ。

アマゾンプライムビデオにも入ったことだし、昔の邦画をもっと観てみよ。

最近昔の邦画がとても新鮮に感じます。

家ごもりがちょっと楽しくなりそう。

堂々とヒマを過ごせるってなかなかいいかも。

笑の大学

歌舞伎座を描きました
最近この色あいにハマっているけどこの絵はフルカラーでもよかったかも、と思った

世界でも人気の舞台作、のち映画化

2004年公開映画。 三谷幸喜原作、脚本

監督:星護

主な出演:役所広司、稲垣吾郎

最初は1996年に西村雅彦、近藤芳正での舞台劇。

(↑この演劇も観たかったな・・)

1996年この頃は・・

だいたい演劇情報はチェックしていたはずなのにどうしてこの情報を知らなかったんだろうと、当時の頃を思い出してみたらこの時、大殺界の真っ只中でした。(久しぶりに思い出した大殺界という言葉)観劇どころじゃなかった・・

あまりにも悪い事続きでとうとう駆け込むように近くの神社でお祓いに行ったのを思い出しました。やっぱり最後は神頼みです。

赤ちゃんを抱っこしてお宮参りのご夫婦2組となぜか一緒にお祓い儀式。

しあわせご家族の中に、いったいこの人誰?っていう異質な、しかも不幸オーラ満載な雰囲気をきっと出していたと思うんだけど。だからとても申し訳ない気持ちでした。

しかしお祓いってプライベート情報を大声でさらけ出されるところにちょっと抵抗がある。しかしきちんと神様に言わないとどうもだめらしい。神主さんが大声で「19○○年生まれ、○才、○市○町1ー30〇〇ハイツ201号のヤギエツコ、独身、厄払い除霊の為・・・」恥ずかしくて顔が赤くなりました。そこまで言う??・・ま、いろんな事がありました。

話をもとに戻して・・

三谷幸喜の作品で好きなのが「ラジオの時間」「マジックアワー」そしてこの「笑の大学」です。

物語は昭和のはじめ、低俗な演劇は不謹慎だと劇中の「笑い」を排除させるために無理難題を課していく検閲係役の役所広司。

何とか上演可能にする為「笑い」を増やす抜け道を探す劇団の作家役、稲垣吾郎。

二人の掛け合い・・これが面白い。

三谷作品は波が激しい

狙いすぎててどうなの??・・と思う作品もあれば、どこか滑稽なんだけど着眼点が面白いなぁっていうのもあって。(例えばラジオ番組の裏側の作品「ラジオの時間」とか)

そしてちょい役までベテラン俳優。

あれ!今の掃除のおばさん役、宮本信子だ!みたいに。

でも役者を贅沢に使えば面白いかっていうとそうでもなくて。

「ギャ○○○ー○道」「○○○ホテル」の出演者は皆主演級の俳優ばかり。

なのにいったい三谷に何が起こったの?っていうくらいく○ら○い。(個人的な意見です)

ものづくりの面白さと難しさ

自分も絵描き、クリエーターの端くれとして思うのは何かを生み出す、作品を作るってけっこうなエネルギー。

なのでアーティスト全般、漫画家、イラストレーター、音楽家、脚本家、お笑いのネタ作る芸人・・本当に尊敬していて。

そういえば昔つんくが

「曲作ってる人がよく言う、ふとメロディーが思いついてスラスラ出来ちゃった・・って言う人いますけどあんなの嘘ですよ。みんな必死で作ってるんです・・」

って曲作りの大変さをテレビで言ってたのを思い出す。

三谷幸喜の映画の出来具合に波があるところが親近感を感じるのです。

毎回傑作ばかりできないよねーみたいに・・(全作好きな方ごめんなさい!)

この「笑の大学」は好きな作品のひとつです。

メインが稲垣吾郎、役所広司。

稲垣吾郎はともかくとして、役所広司がとても面白い。

役所広司のお堅い役人が、笑いを排除しようとしてた演劇にだんだん夢中になっていく様子がとても面白く見どころです。

最後が切なくていい話なのです。

稲垣吾郎の大根っぷりも終わりよければ全てよし!って感じでしょうか・・

(吾郎ファン、ごめんなさい!)

ただのつぶやき

道ばたに咲いてたタンポポ

こどもの日バージョンで。(何それ)

今回は映画の話ではなく、ただのつぶやきです。

橋下徹がテレビで

「政治家がこんなご時世にツイッターで、今日はこんな本読みましたとか、こんな映画観ましたって呟いているんですよ!ステイホームしてるんですよ!アホかと思いましたね・・」

と怒りまくってました。

私もテレビの前でそうだ!そうだ!って思っちゃって。

やっぱり強い事を言う人の意見にフラフラしがちで、でも冷静になるとそれもどうなのかと最近思う。

すでにいろんな情報に汚染されてる自分は、外出から帰ってくると持ち物を拭き取り、手すりとかも拭いちゃってもう大変。

手も洗い過ぎてガッサガサ。

そして夜には(たまに)泡盛でオンライン飲み会。ツッコミがいつもより増し、次の日反省の嵐。

これでは別の病気になりそうなので情報の取り入れも、お酒もほどほどにすることにした。

神経質にならないように・・

先日家族が仕事から帰宅した時、そおっと手すりとか電気のスイッチとかを拭いてたらそれを見た子どもが、

「お父さんの触ったとこ、お母さんが全部消毒してるーー!」

って大声で言った。

(黙っててくれ!)

露骨にやったら悪いと思うから気づかれないようにそっとやってるのに!

ダンナちゃん、悲しそうな顔してた。

私「ねぇ、そんなこと大声で言わなくてもいいでしょ!」と。

すると子ども「お父さーん、お母さん怒ってる!」とまた大声で。

ダンナちゃん「え、何で?」

子ども「知らない・・」

テレビ情報そしてネット情報は離れることも大事だなと思いました。

道ばたの草花

ちょっと外出した時、通り道の脇に咲いている草花がとてもきれい。

街路樹の緑がキラキラしてたり、ツツジが満開で癒される。

そしてアスファルトの隙間から小さくてかわいい花が咲いているのを見つけた。

とてもかわいい花。

こんなとこに咲いたら踏まれちゃう、って思うけど何の恐れもなく堂々と美しく咲いてる姿がとてもかっこいいなって思う。

かわいい・・

そして、かっこいい・・

荒川の夕日がきれいだったので

アベンジャーズ エンドゲーム

第4作シリーズの最終章

2019年公開のマーベル作品。

スーパーヒーロー映画。

最近重たいニュースばかりなので、わかりやすい単純そうな、子どもがみてもわかるような、そんな映画が観たいと思って選んでみたけれど・・

シリーズになっていて、それまでを観てないせいかちょっとわからない。

きっとアメリカンコミック好きでシリーズをずっと観てきたファンにはたまらない映画なんだろうと思う。

日本でいったらウルトラマン、仮面ライダー、アンパンマン、セーラームーン、プリキュアあたりの戦い系キャラが一つの映画に集結するような感じ?でしょうか。

(これがあったら観たい!笑)

しかも180分もある。

そして思ってたようなわかりやすい単純な映画ではなかった・・・

いきなり、

「タイタン星人サノスによるデジメーション、インフィニティ・ストーンを使った大量殺戮・・」

って言われてもね・・

要は人類の危機を救うために散らばってたヒーローメンバーを再び集めて戦うんだけど(あらすじ言うと簡単)

戦うことを躊躇してるヒーローを説得しちゃったりしていて、

ずいぶんお人好しの人情深いヒーローがいるもんで。

そもそもヒーローって戦うのを躊躇するんだ・・・ま、人間らしいといえばそうか・・えっ、人間??  もうわからない・・。

なんやかんやで集結するまでが長い長い。

はよ戦ってくれ!

この辺りのまどろっこしくて歯痒い感じが今の日本の状況と重なった。

はよ動いてくれ!

選択間違った・・

アメリカのヒーロー自体をよく知らないのでそれぞれのキャラクターに感情移入できないのも退屈の要因。

そんな私がこの映画を選んでしまったのはちょっと間違ったかもしれません。(よくある事)

観ててわからないからイライラのボルテージは上がるばかり。

しかもタイムマシーンで過去に行ったり来たりで話が混乱して更にわからない。

途中から2倍速で

2倍速にしてみたらアベンジャーズたちの動きがみんなチャップリンのようになり、さらにわけがわからなくなりました。

するとなんと、真田広之が出てきてびっくり。

倍速を元に戻して観てました。

刀でのアクションシーンはさすがもとJAC、今やハリウッドでも活躍の真田広之!カッコ良かったです。

また2倍速にし、チャップリン化したアベンジャーズたちを鑑賞。

結局よくわかりませんでした。

見直そうとも思わなかった。

完全に選択を間違えた感じです。

そりゃそうだ、シリーズ観てなくていきなり最終章だもん。

ただ、

「時空の扉を開けてしまった・・」

というセリフ・・

煙に巻くためのセリフで使えそう。

「部長!時空の扉を開けてしまったのでちょっと遅れます・・」

やっぱりダメだな。

東京物語

小津安二郎監督

笠智衆

東山千栄子

原節子

杉村春子

1953年に公開された映画。モノクロ。

家族の物語

この話はよくある事なのかもしれない。

広島に住んでいる高齢の両親(笠智衆、東山千栄子)が東京の子どもたちに会いに行く話。

子どもたちはせっかく上京した両親を楽しませようと計画を立てるもそれぞれの仕事と家庭に追われてなかなか付き合ってあげられない。

戦死した次男の嫁だけがとても親切で優しい。

その役をやっているのがあの伝説の女優、原節子。

この次男の嫁(原節子)がほんとに優しい。

それに比べて東京に来た両親のためにと白餡のお菓子を用意した旦那さんに妻(両親の長女 杉村春子)が、

「もったいないわよ!おせんべいでいいのよ・・」

と冷たい。

この長女役の杉村春子も面白いのです。

決して冷たいわけじゃなくて、自分の親だからっていう甘えなのかな。

原節子が43才で現役引退して伝説の女優と言われているけど、杉村春子は90才まで現役で舞台に立ち続けたすごい女優なのです。

文学座を結成し、代表作「女の一生」の舞台は900回越え。演劇界の超カリスマ女優。亡くなってから演劇界の新人賞的なもの、杉村春子賞が出来たのです。

ちなみに2019年の杉村春子賞は菅田将暉です。(←wiki情報)

嫁(他人)だから優しくできる

次男の嫁(未亡人)の方が両親に優しくできるリアルな関係が面白い。

お母さんがその嫁(原節子)に、

「息子の事は忘れて、私たちに気兼ねなくいい人がいたら嫁にいきなさい・・」

とお母さんの優しさが切ない。

母さん、そろそろ帰ろうか・・

熱海の海を眺めながら話す笠智衆がこれまたなんとも切ない。

笠智衆と東山千栄子演じる夫婦が広島なまりの素朴なセリフ回しに余計に切なくなる。

子どもが独立してそれぞれの家庭を持つと今までの家族との関係が変わってくる。今の時代でもそう。

ある程度は仕方ないのかもしれない。

遠方の両親

そういえば東日本大震災があった2011年、東京でも激しい揺れがあり直後からスーパーで買い占めがあった。

その時、遠くに住む主人の両親から段ボールに乾電池、お菓子、手軽に食べられる食品他たくさん送ってくれて涙が出た。

手紙には「乾電池はこれだけしか買えなかった、ごめんね・・」と。

もう高齢の両親。

帰省するといっぱいお世話になっちゃっているんだけど、何かあったらとちょっと心配も常にある。

このご時世で、GWの帰省もキャンセルになってしまったし。

お正月にやっと購入したというスマホの使い方を孫に教えてもらい、最近やっとラインでやりとりが出来た。

出来る限りの事を尽くしたいと思う。