CHANELシャネル

昔の悲しい思い出

シャネルといえば、ちょっと悲しい思い出があります。

忘れもしない新宿の京王ミロードでセール品のローヒールパンプスを購入。

いつもなら私の五平餅のような丸い足に合うヒールはほとんどなく、買ってもすぐに足が痛くなり、すぐにさようならパターン。

それが今回は珍しく相性が良く、足が全く痛くならない。

ようやく出会えたと感じ、今履いている靴がダメになったら同じものを取り寄せようとまで考えていた。

このローヒールでフルマラソン走れるんじゃないかと思うほど相性バッチリ。

ある日、友人の家に遊びに行った時、玄関で私の脱いだ靴を見て、

「わっ、すごい!えっちゃんの靴シャネルなの?・・・えっ??あれ??・・チャンネル(CHANNEL)って書いてある!!」

「・・・・・」

そう言って友人はお腹を押さえながら笑い転げ、涙まで流しながらしばらくの間笑ってました。

以来、その友人に会うたびに私の靴の話をみんなに披露して、また涙を流しながら笑うのです・・。

今はなかなか会う事はなくなったけど、年賀状にまで書いてきます。

(シャネルのロゴを見ると、いつもえっちゃんを思い出します・・www)だって。

なぜロゴを気にしなかったんだろう・・

ブランドに全く興味がないと、そういうとこも気がつかないから結果大恥をかく。

もう履かなくなってしまった・・

足に合っていただけに非常に残念。

あれから二度と恥はかきたくないと思い、私の持ち物で他にニセモノがないかどうかチェックしてみた。

あった・・・

これも使い勝手が良くて気に入っていたものなのに、よく見たらレノマのロゴに似せてレモン(LEMON)って書いてあった。

もうお願いだからこういうの作るのやめてほしい。

他人の褌で相撲を取ろうという、姑息な事を考えなければきっと長い付き合いになったであろうチャンネルとレモン。

人の言う事なんか気にしないで使い続ける、という強い意志はその時はなかった。

正々堂々とオリジナルブランドに生まれ変わって、再び出会いたいと切に願う。

チャンネルでなければ・・・

レモンでなければ・・・

ただただ残念。

さようならチャンネルとレモン・・

SAINT LAURENT サンローラン

2014年 フランス映画

優雅さを追求する戦いを繰り広げてきました・・
優雅さと美を追い求めて、苦悩に苛まれ、地獄をさまよいました・・

映像が美しい。

静かで、孤独で、淡々と、時に衝撃的。

音楽で盛り上げてないとこも好き。

暗めなのも好み。

そして主演のギャスパー・ウリエルが華奢で中性的な魅力もあって、とにかく美しい。

このブログをやっていなかったら観なかったであろうこの映画。

出会えてよかった・・

新作のデザインの作成に追われる日々

1971年のコレクションでは酷評を受ける。

常に新しいデザインを、という重圧で酒、ドラッグに溺れてしまう。

時々目を閉じると、服が軽々と宙に浮いている・・フォルムや色彩が舞っているんだ・・
でも、目を開けると重苦しさしか見えない・・。

バックに優しく流れるモーツァルトのピアノがいい・・

夢を持って日々頑張るんだけど、名声を得れば得るで大きな重圧との戦い・・一個人としてだけでは判断できない状況・・・苦しすぎる。

なんなんでしょうね・・

いちばん厄介なのはそこに群がる人たちとの関係・・んー、バランスが難しい・・

この映画を見てふと、わかったこと・・

自分の苦手とするモチーフの絵が、なぜ苦手と感じるのかが言葉として出てきた。

美しさというもの・・概念にとらわれ過ぎてた・・

自分が思う美しさを、素直に表現したらいいだけのこと。

そんな事に今まで気がつかなかった・・。

でもなぜこの映画を観てそう思ったんだろう・・

なぜ??を追求してみたい・・・

本所しぐれ町物語 藤沢周平

人情モノが好きです。

あったかさと、笑いと、涙、寂しさ、哀しさ、弱さ、強さ・・・全部ある。

悪人も悪人になりきれない、どこか人の良さも感じられるとこ。

浮気癖のある小間物屋の若旦那。(おしまいの猫)

ちょっとおもんに寄ってみようかと栄之助は思っている。

明るい月の光と気持ちのいい酔い心地のせいにちがいなかった。
ちょっと顔出すだけだ・・・

キーワードは「ちょっと・・」

このお話に限らず何でも、ちょっとだけだから・・・これが結構とんでもないことになるんです。

でもそこが人間らしくて憎めなくて・・。

お話に戻ると、この栄之助の「ちょっと顔出すだけ・・」で浮気相手の旦那と鉢合わせすることになるのです・・。ね、もう後の祭り。

ちなみにこういう癖のある人はどんなに痛い目にあってもいつかまた繰り返す。(私は知っている!)でも憎めないという・・これが厄介。

町人の装いは地味な色、柄もお決まり・・なぜ

昔からテレビの時代劇や舞台をみて疑問に思ってたことです。このブログを始めたからには調べないと、と思ってたらあっさり答えがサイトや本に書いてありました。素晴らしい時代・・改めて思います。

奢侈禁止令(しゃしきんしれい)

江戸時代、裕福になった町人の中には、衣装に贅を尽くすようになり、そんな状況に待ったをかけたのが幕府。町人の贅沢を禁止する法律。

町人の紅や紫などの染色が禁止に。派手な柄も禁止。

四十八茶百鼠<しじゅうはっちゃひゃくねずみ>

そこで手頃で禁止もされていなかった、植物を使った染料で、藍、茶色、ねずみ色などの範囲で微妙に異なるさまざまな色を編み出したそうです。

「試験に出る色彩用語」より 鼠色系
「試験に出る色彩用語」より 茶系

柄は、縞と小紋、格子が代表格。

確かに・・時代物で町人と言えばこの色合いと柄です。

私の大好きな江戸小紋も、理不尽な法律の中で編み出したものだと思うと感慨深い・・。

参考サイト:「試験に出る色彩用語」

参考図書:江戸衣装図鑑

中村半次郎

「人斬り半次郎 幕末編」池波正太郎 

「今にみちょれ」

貧しくて無学だった半次郎。

薩摩藩士の中でも「唐芋侍」と馬鹿にされ、それでも卑屈になることはなく、逆にそれを力にして剣の修業をするところ。

そして自分の学力の低さを素直に認め、倒幕活動の傍ら、分からない事は素直に聞き、本を読んだりして勉強をしているところ。

これは西郷隆盛を敬愛していた、中村半次郎の物語。

人斬り、という名前のついたタイトルから連想されるような残虐なイメージは全くないです。

むしろ半次郎の分け隔てなく人と接し、情に厚く、「はァイ」の返事・・チャーミングな人柄も表現されていて面白い。

歴史のことをあまりよく知らない私でも充分楽しめる小説です。

映画「半次郎」

榎木孝明が主演の映画。

榎木孝明が半次郎・・私が小説で思い描いていたイメージの半次郎はもっと泥臭い感じだったけれど、上品な雰囲気の半次郎もなかなかいい。

西郷隆盛の人柄もわかるシーン

半次郎が初めて西郷のもとへ出向いた時・・

半次郎「土産物を持ってきました・・」

西郷 「見事な唐芋じゃ・・」

半次郎「自分の畑で採れた唐芋でごわす。」

<西郷の弟がその芋を見て笑う・・>

西郷「何がおかしかか・・・この芋を作るのにどれだけの苦労があったちゅうに・・・謝れ!」

EXILEのAKIRAが永山弥一郎役

EXILEのAKIRAが薩摩藩、永山弥一郎役で出演している。

あれ?ここだけ現代?と思ってしまうオシャレ感・・・。

殺害されるシーンはAKIRAのPV?・・・一人でツッコミ入れてました。

ネタバレですが・・・

もっとツッコミたいところは最後。

西南戦争で半次郎が銃で撃たれて死んでしまうところへ突然、愛人が駆け寄り、寄り添って号泣。

こんな凄まじい戦闘中、一体どこにおったの?

もはやイリュージョン。

なかなか面白いです。(その部分はもちろん史実ではなく演出です)

Wikipediaの逸話が面白い

洒落者(しゃれもの)として有名であった。

陸軍少将時代には金無垢の懐中時計を愛用し、軍服はフランス製のオーダーメイド・軍刀の拵えも純金張の特注品を愛用し、フランス香水を付けていた。城山で戦死した際にも遺体からは香水の香りがしていたといわれている。

本当の話なら、戦闘で香水・・。

生きるか、死ぬか・・常にそんな覚悟の連続。だからこそ好きなものを身に付けるのか・・

明日はないかも知れないと思った時、私ならどうするだろう・・・。

男はつらいよ

第1作、オープニングの衣装は定番スタイルと違って登場

寅さんの衣装といえば、お決まりのベージュ色の上下、薄茶の腹巻きにお守りと雪駄姿。

しかし第1作目の最初のシーンだけネクタイ、ワイシャツ、雪駄ではなく白黒のゴルフ靴を履いてるのです。(靴は絵で描かなかったー・・)とてもフーテンの寅次郎には見えない・・。

映画が始まる前はテレビドラマで放送していて、その時と同じ衣装だそうです。(wiki情報)

友だちに言ったら笑われて・・

だいぶ昔から友人の影響で「男はつらいよ」の映画の面白さにはまり、以来ほとんどの作品を見ています・・。

友だちと好きな映画の話になり、寅さん映画が好きって言ったら笑われて、以来絶対に人前では言わないと決めてた頃もあった・・・

寅さんの好きなシーン

紹介したいものは山ほどあるのですが長くなるので一部分だけご紹介・・・

第1作 妹さくらのお見合いで・・

妹さくらのお見合いに寅さん同行。

相手の両親から「お兄さんのご職業は?」と聞かれ、

さくら:「・・・・」

相手の両親:「・・・まさかバナナの叩き売りをしてるわけじゃあるまいし・・」

第4作 とらやに泥棒

とらやに泥棒が入る。寅さんは泥棒を捕まえて・・・

寅:「ひろしっ!110番は何番だ?」

ひろし:「イチ イチ ゼロです・・」

第37作 葛飾区役所へ

葛飾区役所へ源公(佐藤蛾次郎)と寅さん。

入り口にあった<あなたの声をお聞かせください>のBOXを覗き込んで・・

源公:「あっ!・・・」

寅:「あーーーーーーー・・・」

18作 寅さんのアドリブに本気で吹き出す出演者のシーン

3分くらいの動画です。その部分は1分頃から始まります。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。